籠宮の龍女と同じ川をのぼって5 「龍女最後の地」
2012年 03月 24日
3月も後少しですね。 一か月が本当に早いです。
いつもの年ならそろそろ桜が咲き始めるころなのですが、今年はまだまだ。。。
今日の新聞に、菅原道真がたどり着いた場所桜井の梅の花が、一か月遅れで今満開になっているそうです。
朝倉へ続く桜で有名な川沿いには、いつもの年と同じように提灯がたくさんつけられているというのに、
夜桜を楽しめるのはもう少し先になりそうです。
お花見の予定がなかなかたてられませんね。
でも、春はもうすぐそこ。 桜の開花を楽しみに待ちたいと思います。
では、龍女のお話。 いよいよ今日で最後になりました。
衣干からスタートした龍女が登った川 「龍登川」をさかのぼり、千手観音を龍女自らが掘ったと伝わる場所
四国八十八か所 「仙遊寺」に向かうことにします^^
仙遊寺は山の頂上近くにあるのですが、今回私たちが行った場所はお寺ではなく、お寺に入る少し手前の
弘法大師加持水のある場所です。
以前お話した宇和町のお寺、四国八十八ヶ所 「明石寺」 では、龍女が大きな石をかついで山を上がり、
山の頂上に着く前に、太陽が昇り鶏が鳴く声を聞いておどろいて消えてしまった場所にも、
弘法大師は井戸を掘り水を出していました。
そして今回は龍女が千手観音を掘ったと伝わる場所。
ここにも、弘法大師が民のために水を出したと言われる場所があります。
それが、ここ仙遊寺です。
そして仙遊寺には、加持水の入口の手前に小さな池があります。
池の名前は 「放生池」
「放生」 とは、 捕えられた龍を放してやることをいいます。
724年、八幡神の託宣により宇佐神宮で放生会を行ったことが起源といわれる
「放生会」 は、京都府の石清水八幡宮や福岡県の筥崎宮をはじめ全国の八幡神社で行われいる儀式です。
大山祇神社境内にある、雨乞いの池の名前も 「放生池」 といい、そこでは龍が三つに切られたという伝説が残っていますが、この儀式は姫である「龍」の魂を鎮めるための儀式だったのだと私は思っています。
その放生池が、ここ仙遊寺にもありました。
それも、お寺の中ではなく弘法大師の加持水の入口に。
池には観音様の姿が。。。。
この木の向こうには不動明王がいらっしゃいます。
そして池の向こう側には小さな祠があり、その中には龍が。。。
池の向こう側に行ってみます。入口には狛犬のようなものが。。。
入ってすぐ左に不動明王が。
そして観音様
観音様のお顔はとても優しい顔をしていました。
そして、中央に祀られる小さな祠へ。
祠の前に行き手を合わせ合掌。 そして中を見てみるとそこには。。。。。
白い龍。
小さな龍でしたが、見ているとドキドキしてきて、なんだか緊張します。
ここには何の説明もありませんが、この池は 「龍」のための池。
龍の魂を鎮めるための池だと思いました。
そしてこの向こうが、龍女の伝説の場所だと。
まずはこの山門をくぐります。
そしてここから山へと入ります。
階段を上ります。
一歩足を踏み入れると一瞬にして空気が変わります。
ここから神域。
山へと上る道の横には、水はわずかしか流れていませんが、美しい水が流れています。
ここが、龍登川の源流です。
龍女はこの川を伝いここまでやってきたのですね。
そしてとうとう見えてきました。
弘法大師加持水。
この水は1000年以上たった今も枯れることなく、わき続けています。
途中不自然に途切れた龍登川でしたが、その源流はちゃんとこの地にありました。
龍女は、自分の魂が眠るこの場所に、千手観音を掘りました。
この地にそういう伝説が残ったのは、きっとその存在を何かの形で残したかったからなのだと思います。
そしてこの地は、姫を祀る一族が逃げてきた場所でもあり、姫をここで最後まで守ろうとした人が、最後を迎えた場所かもしれません。
弘法大師はそのことを知り、ここへとやってきたのだと思います。
そして姫の魂を外へと出すために、井戸を掘ったのだと思います。
その水は、不治の病をも治す 「再生の水」
瀬織津姫の聖なる水です。
ここは私には瀬織津姫の眠る聖地のように思えました。
仏の姿に変えられてしまっても、真の意味は同じ。 例え封印され、消された場所だったとしても、
そこには、ちゃんと姫の魂が宿っていると感じます。
龍女の伝説はただのつくられたお話ではありません。
その奥には多くの人々の命と姫の魂、そして言うことができない多くの真実がつまっているのだと思います。
最後に仙遊寺から見る景色です。
今から約1300年前、この山奥で見た景色はどんな風だったのでしょう。
島と島を大きな橋で結ぶ光景はきっと想像もできなかったでしょうね。
豊かな暮らし、自由、争いのない世界。
そんな世界がいつかくることを願いながらこの世を去っていったのかもしれません。
私たちは今、この時代の人々の望んでいた世界に生きているのかもしれません。
でも、今度はこの時代の人々が持っていた大事なものを無くしてしまったのかもしれません。
こうして歴史を巡ることで、少しづつ少しづつ
無くしてしまったものが、蘇ってくるような気がします。
今日は久しぶりに動画をつくってみました。
aihimeden15 kazenokomoriuta
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